あかやまの備忘録

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【感想・見所】東寺展 − 空海と仏教曼荼羅(と密教彫刻の世界)@上野国立博物館に行ってきました。

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「東寺の立体曼荼羅が東京で見れるだってー!?」

我ら仏像好き夫婦は興奮のあまり最速割引チケットを4ヶ月前に購入し、開催を今か今かと待っていました。

開催後、初回の土曜日に行って参りました。

ラッキーなことに常設で運慶作と噂の仏像も見れました。東寺展とあわせて感想を書いて行きたいと思います。

 

開催概要と混雑具合

特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」

「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅

  • 場所:東京国立博物館(上野公園内)
  • 期間:2019年3月26日(火) ~2019年6月2日(日)
  • 開館時間:9:30〜17:00 •••※

※東京国立博物館は金曜日と土曜日に限り21:00まで開館しています。夜間は比較的に空いているのでおすすめです!

混雑状況

私は開催後、初回の土曜日に行ってきました。

3月30日(土)の18:00頃に会場へ到着しました。

Q:3月末だと上野公園は花見客で大混雑だったんじゃないの?

花見客を避けるために一つ隣の鶯谷駅で降りて向かいました。

実は国立博物館の裏手に鶯谷駅があるので10〜15分歩けば博物館に着きます。

Q:東寺展の混雑はどうだった?

見づらいほどの混雑ではないです。

1つの作品に5〜6人は見ている人がいましたが、大きめの作品が多かったので全く見れないということは無いです。

 

関連記事>>美術館・博物館の企画展が空いてるタイミングを狙う方法

 

【見所①】密教美術の世界

密教はなぜ美しいのか 

密教の教えは「言葉では言い表せない」のだそうです。

言葉(経典)で言い表せないならば、どうやって伝えるのでしょうか?

答えは、曼荼羅をはじめとした絵や密教の儀式(修法)なんです。

密教の絵はただの絵じゃなくて人に教えを訴えかけるための絵なので、心を揺さぶられるような美しさを感じるのだと思います。

東寺展でも思わずグッとくるような作品が多く、魅入ってしまうものがたくさんありました。

  

余談ですが、昨年は東寺と同じく密教系の寺院である醍醐寺展に行きました。こちらでも密教美術の虜になって帰ってきました。密教美術すごい・・・!

後七日御修法の御本尊が素敵

東寺展には後七日御修法(ごしちにちみしほ)という密教の儀式を再現した空間があります。 

今も毎年行われているそうです。

 

この儀式の間が再現されています。

供物、御本尊の掛け軸、曼荼羅がどう使われているかが伝わってきます。

ショーケースに並べるだけでは無い展示方法が新鮮で思わず「おぉ・・・すごい!」と小声で呟いてしまいました。

 

【見所②】立体曼荼羅がやってきた

15体の仏像を360度舐めるように眺められる

普段は1方向からしか見れない仏像を全方向から見ることができます。しかも、間近で。

東寺に行ったことがあるのですが、目が悪いので立体曼荼羅の奥の方ってよく見えないんですよね。

それを1体1体間近に観察できるのはとても良かったです。

フォトスポット・帝釈天

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帝釈天撮影コーナーにて

な、なんと!帝釈天のみ写真撮影OKでした!

というわけで、帝釈天の前には人だかりが!

30人くらい集まっていたと思います。

中にはコンパクト一眼で撮影されている方もいました。

不動明王が不動で悲しい(本展には来ていません)

東寺にある仏像では不動明王が好きです。

激しく燃え上がるような表情!圧倒的な存在感!引き込まれますよね!

しかし、本展には不参加。

東寺でお留守番です。

不動明王を見るためにまた東寺へ行かねばと思った次第です。

 

【見所③】常設展に運慶作品!?「特集・密教彫刻の世界」開催中

密教彫刻の世界を常設展で開催中!

密教彫刻の世界を常設展で開催中!

常設展は写真撮影OKです(一部不可の作品もあります)。

ここからは写真多めでお送ります!

本館の常設展を忘れずにチェック!

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常設展の仏像コーナー

常設展には仏像コーナーがあります。

この仏像コーナーは入れ替わりがありますので一度行ったことある方にもおすすめです。

以前は三十三間堂の千手観音像が置いてあったりと、意外な仏像が置いてあるので面白いんです。

運慶作と噂の栃木・光得寺の大日如来坐像が登場!

国立博物館では特別展と連動した特集を常設展で行うことが多いです。

今回は「密教彫刻の世界」という企画を行っています。

 

サイズは小ぶりながら迫力がすごい!

不動明王!

繊細な千手観音像!

という風に大きくは無いものの様々な仏像が飾ってあります。

その中でも目を惹く仏像があると思ったら、解説を見ると「運慶作と言われています」の文字が!

それが栃木・光得寺の大日如来坐像です。

 私、運慶作品が好きなんです!ちょっと遠出して見に行くくらいには好きなんです!

もう大興奮ですよね!!

  

ちなみに、この大日如来坐像は写真撮影不可!

ぜひ東寺展の帰りに寄って見てください!!

 

今後行く予定の方へ

これから東寺展へ行く方に向けてです。

国宝・両界曼荼羅図の展示期間に注意!

本展の目玉の一つである「国宝・両界曼荼羅図」は展示期間がとっても短いです!!

4月23日〜5月6日の期間だけの展示です。

目玉作品を押さえたいという方はご注意ください。

 

あると便利な持ち物

双眼鏡を持って見ている方がちらほらいらっしゃいました。

実際に行くとわかるのですが、巨大な曼荼羅図の上の方は肉眼だとよく見えないのですよ。

自宅に双眼鏡があるなら持って行くと良いと思いました。

 

VR作品「空海 祈りの形」の上映時間

上映時間にご注意を!

国立博物館の敷地内にあるミュージアムシアターで東寺展に関連したVR作品の上映を行っています。

この「空海 祈りの形」は東寺展とは別料金で500円かかります。

さらに注意したいのは上映時間が限られているという点です。

以下の時間帯に上映していますので事前にチェックしてから行くことをおすすめします。

水・木・金
12:00/13:00/14:00/15:00/16:00


土・日、祝・休日
11:00/12:00/13:00/14:00/15:00/16:00


特別展会期中[3月26日(火)〜 6月2日(日)] の金曜・土曜は17:00〜および18:00〜に追加上演を行います。

ミュージアムシアターWebサイトより

 

おわりに

不動明王が来ていなくて残念でしたが、じっくりと作品を堪能できて良かったです。

ぜひぜひ行ってみてください!

 

東寺の謎―巨大伽藍に秘められた空海の意図 (祥伝社黄金文庫)

東寺の謎―巨大伽藍に秘められた空海の意図 (祥伝社黄金文庫)

 

 

 東寺展と同じ東京国立博物館で同じタイミングで開催している「美を紡ぐ、日本美術の名品展」にも行きました。

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