あかやまの備忘録

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【感想】河鍋暁斎展 その手に描けぬものなし@六本木のサントリー美術館に行ってきた

 

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「こんなにロックな絵があるなんて!」

大満足で帰ってきた河鍋暁斎展の感想です。

 

 

展覧会情報

河鍋暁斎 その手に描けぬものなし」

  • 場所:サントリー美術館(六本木ミッドタウン内)
  • 期間:2019年2月6日(水) ~2019年3月31日(日)
  • 開館時間:10:00〜18:00 •••※

金曜日と土曜日20:00まで開館しています。さらに2月10日(日)、3月20日(水)も20時までの開館です。

 

 

混雑状況

私は3/2(土)に行きました。展覧会の折り返し期間くらいですね。

入館は15:30ごろです。サントリー美術館の企画展は上野で行われるような企画展より混雑していないので、人手のピークであろう15時台に行ってしまいました。

混雑の印象としては1つの絵に3〜4人が集まって見ているようなレベルです。

人の流れはちょっと悪かったです。今回の企画展ではほぼ全ての絵に解説文が付いていました。来場者が解説文を読むために絵の前に少し長めに留まるので、人が詰まっていたのだと思います。

美術展は開催期間の後半が混みやすいので、今後さらなる混雑が予想されます!

 

関連記事>>美術館・博物館の企画展が空いてるタイミングを狙う方法

 

展示を見ての感想

  • ロックな絵「五聖奏楽図」
    キリストが扇子と鈴を持って十字架にはりつけにされ、その下で釈迦が三味線を弾き、老子が笛を吹き、孔子が銅鑼を叩いて盛り上げ、神武天皇が歌うという文章にすると意味のわからない絵があり、なんてロックなんだ・・・!と感銘を受けました。
    これを明治期に描くなんて聖おにいさんもびっくりです。
  • 上手い、そして多彩な作風
    河鍋暁斎は有名浮世絵師の歌川国芳狩野派の絵師の元で学び、その後も独学で他の流派を学んだ人物だと言います。そのため、絵の引き出しが多く、これを本当に一人の人物が描いたのかと驚く多彩さです。最後まで飽きずに見ることができます。
  • どこか愛嬌のある動物たち
    カエルや虎、猫、動物では無いけど言百鬼夜行を題材にした絵もありました。どれもどこか愛嬌があって可愛いのです。
    私は特に猫や虎がいいなと思いました。やはり猫好きで有名な歌川国芳に師事していたことも関係しているのでしょうか。(河鍋暁斎の絵日記に猫にまみれた歌川国芳のイラストが描かれています。展示の最後の方にあるのでぜひ見てください!)

余談ですが、建築物が大好きな者としてはジョサイア・コンドルの名前がちょくちょく出てきて驚きました。河鍋暁斎の弟子だったんですね。

ジョサイア・コンドルは日本の建築史に残る著名な人物です。お雇い外国人として来日し、東京駅を設計した辰野金吾をはじめ多くの日本の建築家を育てました。彼自身も三菱一号館鹿鳴館などの設計を手掛けました。

去年ジョサイア・コンドル設計の旧島津公爵邸を見てきたところでした。

 

お目当ての化け猫「惺々狂斎画帖」は無かった

実は河鍋暁斎展に行こうと思ったきっかけは化け猫の絵でした。

反骨の画家 河鍋暁斎 (とんぼの本)

反骨の画家 河鍋暁斎 (とんぼの本)

 

この本の表紙の絵です。

こちらは個人蔵なので埼玉にある河鍋暁斎記念美術館でも拝むことができません。 化け猫を生で見れる日はくるのでしょうか?いつかどこかで出会いたいものです。

おわりに

繰り返しになりますが、画風が幅広く見ていて飽きない展覧会でした。

ぜひ足を運んでみることをおすすめします!

「画鬼」河鍋暁斎 (TJMOOK)

「画鬼」河鍋暁斎 (TJMOOK)