あかやまの備忘録

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Kindle1巻無料につられて応天の門を読んだ結果

「このような理不尽がまかり通るなど吐きそうですよ――ー菅原道真」

 

応天の門という平安時代が舞台の漫画を読みました。

Amazonプライム会員向けサービスのPrime readingで1巻がまるまる無料でした。それで読んだらどハマリ。気づけば最新刊までまとめ買いをしてました。

ここ2〜3年で読んだ漫画の中でダントツに面白かったので紹介します。

「応天の門」灰原薬・2013年・あらすじ

怪奇現象と貴族の権力争い

応天の門は、理不尽なことが大嫌いな菅原道真(18)と女たらし在原業平(38)のコンビが怪奇事件を解決する平安クライム・サスペンスです。

事件は一見すると物の怪や鬼のようにヒトならざるものが起こしたように見えますが、紐解いていく朝廷での藤原氏や伴氏といった有力貴族の影がみえてきます。

いいところ

テンポが良く読みやすい

権力争いなんて聞くと歴史物の重たい話を想像してしまいますよね。

でも応天の門は、1~3話程度で完結する事件が多いので話を引っ張りすぎてよくわからなくなるということは無いです。

さらにギャグシーンもちょくちょくあるのでテンポよく読むことができました。

年の差コンビの関係性がいい

菅原道真と在原業平の30歳差コンビがこの漫画の主役です。

菅原道真(18)は文章生という学問の研究をする職についています。自宅で書物を読みふけっているので知識が豊富で天才的。権力に興味はなく、理不尽なことが大嫌い。

一方で在原業平(38)は検非遣使(けんぴいし)という現在でいうところの警察を率いて京都の安全を守る職についています。無類の女好きでモテ男。そこそこの年齢なので理不尽を受け入れ上手く立ち回っている。

この二人のやりとりがいいんですよ!時には互いの弱みにつけ込んだり、そそのかしたりして事件に巻き込みます。強かな二人かと思いきや、ケンカして気まずくなって口をきけずにモジモジしたり。愛らしい二人です。

権力争いが気になる

ネタバレになってしまうので詳しく書けないのですが、権力争いをする藤原氏や伴氏の人々が一枚岩ではないので、どう動くのか読めない。さらにマヌケかと思わせて強かな人物が多いので「えっ!?」と驚く展開も。ゆえに先が気になります。

そんな権力争いからは距離を置いていた道真。その天才的な頭脳から徐々に目をつけられ、巻き込まれていきます。

ぐぅぅ、早く続き読みたい…!

解説のコラムがおもしろい

監修は東京大学史料編纂所の本郷和人氏が担当しています。

単行本には本郷氏が書いた平安時代の文化や風俗を解説したコラムが掲載されています。軽い語り口のコラムなので平安時代の知識がなくても読みやすいです。コラムを読むと本編の時代背景がわかるのでより楽しめるようになります。

(もちろんkindle版でもコラムは読めますよ!)

 

まずは無料の1巻を

平安時代が詳しくなくても読める漫画なので、気になったらまずは1巻を読んでみてください。

Primeリーディングで1巻がよく無料になっているのでぜひチェックを!

応天の門 1巻 (バンチコミックス)

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